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院長ブログ

いきなりの??クイズ??です

いきなりクイズです。何の事についての記述か当ててみてください!
「気づかないうちに日常的に受け取っているもので、食べ物にも含まれる。病院で治療に使うこともあるし、温泉の効能を発揮する成分の一つでもある。しかし、多量に摂取すると様々な健康被害や、致命的な病気を引き起こす原因にもなりうる。」
さて、何でしょう?

一体どのようなものを想像されましたか?例えば「塩」なんかはどうでしょう?大抵の料理には含まれていて、気づかないうちに摂取していますし、病院では「生理食塩水」として点滴や注射、洗浄など様々な医療の用途で使われてます。塩化物泉は温泉ではポピュラーなものですね。多量に摂取すればもちろん体調不良になりますし、習慣的な摂取過多が続けば、高血圧から脳卒中や心筋梗塞の原因にもなりえます。
で、答えは「塩」かと言われますと、実はそれは私が意図した回答ではありません。上記の文章に当てはまるもの、それは「放射線」です。「塩」と「放射線」を比べると、「日常的でありふれたもの」と「あまり馴染み無く、危険な感じを受けるもの」というように感じられますが、放射線は塩と同じくらい私達の生活の中でありふれたもので、身近にあるものです。

放射線はレントゲンを撮影するときぐらいしか受けていないようなイメージがあるかもしれませんが、私達を取り巻く環境の中にはいたるところに放射能を持つものが存在しています。例えば空(宇宙)から、また大地から、空気中の微粒子から、食物から、普通に生活しているだけでも、年間の世界平均で2.4mSv(ミリ シーベルト)程度の放射線を受けています。2.4mSvと言われても、なんとも馴染みのない単位なのでそれが良いのか悪いのか判断がつかない事と思いますが、一年間に受ける放射線量が100mSv 以下であるばらば、人体への影響はほとんどないと言われています。

では、自然に受けるものではない、レントゲンなどの放射線量はどれほどなのでしょうか?たとえば医科で胸部CT撮影を受けたとすると、7.0mSv 程度になります。胸のエックス線撮影で0.1mSv 程度です。年間で2.4mSvだとすると、胸のレントゲン24枚で一年分の自然放射線量か、と思うと少なくはないように思えるかもしれませんが、例えば東京からニューヨークへ飛行機に乗って往復すると、それだけで0.2mSv程度の放射線を受けると言われています。これは飛行機が地上よりも空気の薄い上空を飛ぶためで、宇宙からの放射線の減衰量が少なく、結果として浴びる放射線量が多くなることによります

では、歯科でのレントゲンはどうでしょう?お口全体が写る大きいレントゲンが0.02~0.09、お口の中にフィルムを入れて撮影する小さいレントゲンが0.001~0.02程度になります。飛行機で受ける放射線量よりも少ない値ですね。また、実際に撮影する際には、不必要な部位への照射を防ぐために鉛エプロンを着用しての撮影になります。(そもそも、歯科における放射線被爆は非常に少ないので、エプロンは不要なのではないかという議論もあるくらいです)幅に数倍~数十倍の開きがあるのは、昔のフィルムによる撮影と最新のデジタルレントゲンによる差で、デジタル化によってかなり放射線量は少なくなっています。
当歯科医院では、CTは当然のことながら、すべてのレントゲンがデジタル化されているのでご安心ください。

レントゲン写真は、目視で見えない部分を診断するための非常に有用なツールです。歯茎の中に埋まっている骨や根っこの状態はもちろんのこと、頭が見えている歯であっても、歯と歯の間にできた虫歯などは神経にかかるような大きな虫歯でも目視のみの診断では分からない事があります。「放射線」と聞くと、「危険、有害」といったイメージが浮かぶかもしれませんが、適切に使用をすれば診断、治療、または健康増進の大きな助けともなります。当院では不必要なエックス線撮影は行いませんので、安心して受診してください。

40歳以上の9割は歯周病

☆歯周病とは
細菌の感染によって歯の周りの組織に炎症が起きる疾患です。年齢と共に進行し、40歳以上の成人の9割は、程度の差はありますが歯周病になっていると言われています。
進行すると歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて支えることができなくなり最終的にはぐらぐらしてきて歯が抜けてしまう怖い病気です。
大きく別けて
① 炎症がまだ歯肉だけに起こっている⇒歯肉炎
② 炎症が歯槽骨や歯根膜にまで進んでしまっている⇒歯周病 
以前は歯槽膿漏(しそうのーろー)ともよばれています。

☆歯周病の症状
①プラークが歯肉に付着して炎症を起こす
 症状:ネバつき、口臭
②炎症によって歯肉が腫れて歯と歯茎の隙間に汚れがつきやすくなり炎症を起こす
 症状:歯磨きの時の出血、歯茎が赤みをもつ
③歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)が深くなり、さらに奥に歯周病菌がたまることで炎症がひどくなり、歯を支えている骨が溶けていく
 症状:腫れる、赤みが悪化する、炎症が起き歯茎を押すと膿がでる
④骨がさらに溶けて歯周ポケットが深くなる
 症状:出血が多くなる、歯が揺れる、噛むと痛い、歯茎がよく腫れるようになる
⑤骨が歯を支えられなくなりグラグラして抜かないといけなくなる
 症状:揺れて噛めない、痛くて噛めない、常に歯茎が腫れている

☆歯周病の原因 
・歯垢・歯石・歯並び・かぶせ物の不具合・口呼吸
歯周病はお口の中にいる細菌による感染症です。お口の中には何百という種類の細菌がたくさんいて1mmの立方体の磨き残しのプラーク(歯垢)にたいし約100億個菌がいると言われています。磨き残しなどでプラークを増殖させたりして口腔内の環境を清潔にできていないと歯肉の炎症を引き起こす原因になります。
直接の原因であるプラークのほかにも関係している原因があります。
・喫煙・先天性の遺伝・ホルモンの影響・薬の影響・不規則な生活など
喫煙はタバコに含まれるニコチンが血管を収縮させてしまうので歯肉全体の血行が悪くなります。また、タバコの煙に含まれる一酸化炭素は組織への酸素がいきわたらなくなり酸欠状態になることで抵抗力が低くなり歯周病を悪化させてしまうと言われます。
☆歯周病は全身疾患にも影響
・動脈硬化・脳梗塞・糖尿病・心筋梗塞・低体重児出産、早産など全身に関わってきます。
歯周病菌は腫れている歯茎から体の血管内に入っていき血液と一緒に全身に回っていきます。なので、お口の中だけでなく全身にも影響してくるのです。
例えば糖尿病は歯周病の合併症のひとつと言われていて、歯周病にかかると糖尿病の症状が悪化し、逆に歯周病の治療をすると糖尿病も改善することがあると言われています。

歯周病を予防することで生活習慣病の予防や健康な体にも繋がります。
昔は歯周病の治療は歯石をとるなどの外科治療が主でしたが、それでは歯周病の原因になる菌が死なないので効果がみられませんでした。今では顕微鏡で歯周病菌を調べ、薬で菌を殺して治療する歯周内科という治療もあります。今痛みがないからと大丈夫と思われる方も一度歯医者で歯周病の検査を受けてみるのをおすすめします。

骨粗鬆症の薬を飲んでると歯の治療ができない!?

こんにちは、副院長の甲斐です。
日本人の平均寿命は女性は87.26歳、男性が81.09歳(2017年)と過去最高を更新し、世界的に見てもほぼトップを走る長寿国であることは間違いありません。長寿であるということは喜ばしいことでありますが、残念ながら「寿命=健康に過ごせる期間」ではありません。医療技術が発達した昨今では、難しい状態でも命をつなぐことが可能になった反面、様々な病と共に人生を歩む期間も長くなったと言えます。診療の際お薬手帳を拝見することがありますが、一定の年齢を超えた方はほぼ皆さん何かしらの薬を飲んでいらっしゃいます。飲まれているお薬の種類によっては、飲み合わせの関係でこちらからお出しする薬の変更が必要な場合や、処置に配慮が必要な種類のお薬もありますが、特に問題となるのは骨のお薬です。一言に「骨の薬」といっても様々な種類があり、骨に関係する薬を飲んでいるからといって必ずしも問題になるわけではありません。歯科において注意が必要となるのは骨粗鬆症治療薬の中で「bisphosphonate」と呼ばれる種類のものです。
代表的なものとしては
アクトネル

フォサマック

ベネット

ボナロン

リカルボン

bisphosphonate(ビスフォスフォネート)とは
骨というのは一度出来上がればそのままというわけではなく、一定の間隔で少しずつ古い骨が壊されながら新しい骨に置き換えられていきます。この「古い骨が壊されるスピード」と「新しい骨が出来上がるスピード」のバランスが崩れてしまっている状態が骨粗鬆症です。ビスフォスフォネートは古い骨を壊す「破骨細胞」の働きを阻害し、骨量を減らさないようにする作用をもつお薬です。それだけ聞くと歯科には無関係に聞こえますが、ある副作用が歯科領域に大きく関わってきます。それは「ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死」と呼ばれるものです。

ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死とは
詳しい発生機序については今だ完全な解明がなされていませんが、大まかに言いますと
「ビスフォスフォネート系のお薬を飲んでいる状態(体に影響が残っている状態)で口腔内の外科処置を行うと、顎の骨に感染を起こして壊死することがある」
ということになります。薬を服用されている方は必ず起こるというものではなく、確率としても高いものではないのですが、一度壊死が起こると処置に期間を要します。また、外科処置だけでなく、口腔内の清掃不良や歯周病等の炎症も壊死を起こすリスクとなりえます。

冒頭で「骨粗鬆症の薬を飲んでると歯の治療ができない!?」と紛らわしい書き方をしましたが、実際は
「外科処置を行うことが難しくなるが、その他の処置については問題なく、むしろ口の中の清掃状態の改善や、歯周病の治療が顎骨壊死の発生を抑える」
ということになります。
他の病院で処方されている薬情報を共有するようなネットワークは残念ながら確立されていません。ビスフォスフォネート系薬剤の影響は、服薬をやめてもしばらく続きます。お薬手帳は現在の投薬状況を知るだけでなく、服薬履歴を知ることもできます。自らの身を守る為にも、来院時には是非お薬手帳をお持ちください

研修旅行

しばらく院長ブログをお休みしていました。
実は、スタッフの研修慰安旅行にイタリアに行っていたからです。
新人を含めて全員でイタリアというわけでありません。基本は3年以上継続して勤務している人または、勤務する意志があるという基準があります。もともと、この企画を提案したのは、3年前でしたので、そのときから少しずつ積み立てをしての旅行でした。
求人難の時代に、普段は行けないような所に行ける職場として効果があればと思い企画しました。

旅行日程は、最初はロンドン経由のミラノからスタートして、ベローナ、ベニス、フィレンツェ、ピサ、ローマと回りました。
それでも結構強行軍となり、ローマより南のナポリやアルベロベッロ、シチリアは当然無理でした。
でもかなりの数の世界遺産は回りましたし、パックツアーに比べると二倍近くは動き回った感じがします。
ミラノでは、ドォーモ・最後の晩餐・スカラ座・モンテナポレオーニ通り・EATALYミラノ店・スターバックス(イタリア一号店)
ベローナでは、ジュリエットの家
ベニスでは、サンマルコ広場・サンマルコ寺院と鐘楼・ドゥカーレ宮殿・リアルト橋・ムラノ島・ゴンドラ
フィレンツェでは、洗礼堂とドォーモと鐘楼・ウフィツ美術館・ミケランジェロ広場・
ピサでは、洗礼堂・ドォーモ・斜塔・斜塔登上
ローマ、コロッセオ・サンピエトロ寺院とバチカン・トレビの泉・スペイン階段・フォロロマーノ・真実の口・コンドッティー通り
短時間でなぜこんなに行けたかというと、昼間は観光と買い物をして、移動は夕方から夜にかけて列車で移動しました。
晩御飯をレストランで食べると高額となるので、割安なランチをレストランで食べて、夕食は列車の中でファーストフード的な物を食べました。でも、決しておいしくなくはなくて、ピザ・パスタは当然おいしいですし、ベローナで食べたトルコ料理のケバブのテイクアウトは安くてとてもおいしかったのと、フィレンツェ中央駅のすぐ東にあった中華料理と日本食の店もテイクアウトできて、本格的でした。
元々、イタリアに行った理由は、私の個人的趣味としてのイタリア語が多少は話せるというのが原点です。
38歳からイタリア語を始めて10年近く趣味としてやっていました。しばらくのブランクがあったものの、行ったら言いたい事が普通に口をついて出てきました。旅行会話程度ですが、若い時に培った語学がそのまま残っているという点ではとても驚きでした。
今回の旅行はツアーガイドに徹底していたので、ガイドさんに連れられて楽しむというよりは気を使ってばかりで大変疲れました。

歯磨き剤の効果実験

副院長の甲斐です。
今回お盆休みの空いた時間を利用して、歯磨き剤の効果の実験をしてみました。

どんなものにも流行り廃りというものがありますが、歯科の世界であってもtrendの治療法、材料というものが存在します。治療の根幹となる部分から抜本的に変わるということは滅多にありませんが、よりすぐれた手法や材料へのマイナーチェンジというものは短いスパンで行われているものです。そうやって新しいものが生まれていった結果、治療の選択肢は広がっていくのですが、患者様の側からすると、治療法や使用材料というものを自由に選ぶというのは中々難しい事ではないでしょうか。その点、薬局で購入できる「歯磨き粉」は品揃えという制約を除けばほぼ自由に選ぶことができます。歯磨き粉(歯磨剤)は、歯磨きの清掃補助剤として、汚れを落としやすくする、殺菌作用をもたせる、口臭を防ぐ、爽快感を与える、など様々な効能がありますが、やはりその時々で流行というものがあります。少し前には、歯磨き粉の中に含まれている清掃剤(研磨剤)が、歯牙を磨耗させることで表面に傷をつけたり、知覚過敏を引き起こすとして、「研磨剤無配合」のものが人気を博していました。確かに、研磨剤を含む歯磨き粉を用いて間違ったブラッシングを続ければ、無配合のものと比べて知覚過敏等の不快症状を惹起する可能性が高くなることは否めません。しかし、研磨剤はもちろん何の意味も無く配合されているわけではありません。研磨剤無配合の次に流行したものが、「美白、ステインクリーニング作用」を持つものでした。これは、研磨剤を含まない歯磨き粉を使用したことで、着色等が取れないことが気にかかった方が一定数いらっしゃったことを示しているのではないでしょうか?着色がどの程度起こるのかということは、コーヒー、ワイン等沈着しやすい色素を含む食物をとる機会が多いか、などの食事の嗜好の問題や、歯牙の表面性状、歯並びなど多因子に影響を受けるので個人差が大きいものですが、実際のところどの程度歯磨き粉で落とすことができるのでしょうか?
研磨剤の有無でどの程度清掃能力に差がでるのか実験してみました。

(1) まずCD-Rの記録面に油性マジックで汚れのモデルを作っていきます。
今回使用する歯ブラシは一般的なフラットタイプです。

まず流水下で歯磨き粉を使用せず擦掃してみます。

やはり、というか全く落ちる気配がありません。

(2) 次に、研磨剤無配合タイプの歯磨き粉を使用してみます。

今回使用するのはバトラーの液体歯磨き粉です。
これを使って磨いてみると・・・

流水下で磨いたときと何も変わっていないように見えますね。

(3) 次に研磨剤入りの歯磨き粉で試してみましょう。今回使用するのは、ホテルなどでアメニティとしておいてある使いきりタイプの歯磨き粉です。

名前からして効果が期待できそうですね。実際に使用してみると・・・

10往復程度でマジックで作った汚れのモデルが落ちていきました。しかしCD-Rの記録面には細かい傷が入っている様子が見受けられます。

(1)~(3)の結果を見てみると、着色を取るということに関しては、研磨剤無配合のものはブラシのみの擦掃と同程度の効果しかありませんでした。研磨剤入りのものでは、確かに着色を取る効果を確認できましたが、ディスクの状態を見るに使用方法を誤ると歯牙表面の荒れを引き起こす可能性があります。洗車を例にとると、研磨剤を含むシャンプーやコンパウンドで洗ったり研磨をして、磨き方や拭き上げ方を誤ると洗車傷ができるようなものです。そういった場合、車では正しい洗車法や、ボディ表面へのコーティングが有効だと言われています。歯でも同じ事で、当院でもプロの手による専門の材料を使った着色取り、歯牙表面の傷を修復するトリートメントなどを行っておりますので、ご関心いただけましたら是非スタッフまでお声掛け下さい。

35歳を過ぎたら歯間ブラシ

食事が終わった後に、歯と歯の間に食べ物がつまって、つまようじを使いたいと思ったことはありませんか?
多くの方が30歳~35歳のころになるとそう思うようになります。日本で40歳以上の人は、程度の差はありますが、ほとんど歯周病になっているといわれています。
歯周病対策に特に有効なのが歯ブラシでのブラッシングです。しかし、歯ブラシだけでしっかりと磨けていると思っていても汚れは意外と残っているものです。磨き残しは口臭の原因になっていることも多くあります。歯ブラシだけでは落としきれない歯垢の除去にはデンタルフロスや「歯間ブラシ」が適しています。35歳を過ぎたら歯周病予防のために歯間ブラシがお勧めです。つまようじを使いたいと思ったことの無い30歳以下の方にはデンタルフロスがおすすめです。デンタルフロスは前回のブログでお話しましたので、そちらを参考にされてください。。

一方、歯間ブラシは歯茎が下がってきたり、歯と歯の間に隙間が出来てしまった方や、ブリッジ治療をした方の清掃にも適した小さなブラシです。ブリッジを装着すると、失ってしまった歯の両隣の歯に橋渡しをするような格好になるので、デンタルフロスを上から通すことが出来ません。歯間ブラシを使って歯の横からブラッシングすると歯垢が除去できます。

歯間ブラシの種類は大きく分けて、持ち手からブラシの先まで真っ直ぐのストレート型と、L字型に曲がっているものがあります。ストレート型は前歯の歯垢を取りやすいです。しかし、奥歯に使おうとすると、口の端に歯ブラシの持ち手が引っ掛かり使いにくいことが難点です。そこで、ストレート型の難点を克服したのがL字型の歯間ブラシです。持ち手がブラシに対して横向きに付いているので、奥歯の歯間に入れる際にも口の端に引っ掛かりません。

また、ブラシ部分は針金にナイロンのブラシが付いたものです。
ナイロンのブラシは清掃効果が高いですが慣れるのに少し時間がかかります。使い方はまず、歯茎に沿わせて斜めに当てます。そのまま歯間ブラシを隙間に対して水平にゆっくり入れます。前後に2~3回動かして使います。裏側からも同様に行うと効果的です。

サイズも4S、3S、SS、S、M、L、LLの7段階あるので、使用する際にはご自分の歯の隙間にあった大きさの歯間ブラシを選ぶことが大切になってきます。
ブラシの部分が小さすぎると歯垢を除去できません、大きすぎると歯茎を傷つけてしまいます。理想としては、歯間ブラシを歯と歯の間の隙間に入れた時、軽く歯茎を押す感触があるくらいのサイズです。

初めて使用する際は、「小さいサイズ」から試すのがよいでしょう。とはいえご自分で判断するのが難しいという方は歯科医院に相談することをお勧めします。

あなたも歯石の付きやすい体質かも

歯石は歯周病の原因となりますが、そもそも歯石と歯垢はどう違うのでしょう?

歯垢とは
歯の表面に付着している白、または黄色の細菌と代謝物のかたまりのことです。
この中にはお口の中で繁殖したたくさんの種類の細菌が住み着いていて、1mgのプラークに対し1億個以上の細菌が存在すると言われています。

簡単に言えば、歯ブラシで落とせる軟らかい汚れです。
歯石とは
歯垢が唾液の中に含まれる成分中のカルシウムやリン酸と混ざって、歯と歯の間や歯と歯茎の間で、石灰化した硬いかたまりを歯石いいます。先ほど述べた歯垢(=プラーク)が成熟して歯石になります。細菌は歯に付着しても、多くの場合は唾液によって流されていきます。しかし、唾液の流れの悪い場所に付着するとそこで増殖を始めて徐々に歯垢(プラーク)を形成していきます。これらの菌には、むし歯の原因である細菌(ミュータンス菌)や歯周病の原因になる菌が生息していて、歯に付着しやすく、強固なプラークを形成するため早めに取り除かなければいけません。
しかし、歯石は歯垢とは対照的に歯ブラシでは落とせないのです。

唾液の分泌が多いほど、歯垢が再石灰化しやすく歯石になりやすいのです。
したがって冒頭に述べた、歯石の付きやすい体質とは
、『唾液の分泌量が多くて、唾液中のカルシウムやリン酸の濃度が高い人』ということになります。

歯石は、歯周病の大きな原因です。歯石の表面はザラザラしているため、その上にさらに歯垢(=プラーク)が付着しやすくなり、歯石が多くできてしまいます。
歯垢はいきなり固まりができるのではなく、再石灰化して徐々にこびりついていくことで歯石が増えていくということです。
歯石は歯ブラシで落とすことはできないので、歯石になる前のプラークの段階で、正しいブラッシング方法でデンタルフロス・歯間ブラシなどを使って毎日しっかり取り除いていくことが大切です。

歯垢(プラーク)は、歯の表面、歯と歯茎の境目、歯と歯の間、噛む面にしっかりと付着しているのでうがいをしただけでは簡単に取れません。歯磨き粉で細菌をやっつけているように思われている方も多いようですが、歯磨き粉やデンタルリンスはあくまでも補助であって、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシをうまく使って1本1本丁寧に磨かないときれいに落とすことができないのです。
歯と歯の間は歯ブラシだけでは十分に汚れがおちませんが、歯ブラシの後にデンタルフロスを使うことでプラークの除去率が約1.5倍になるといわれます。

日々のケアでプラークの発生を防ぐことはもちろん重要ですが、ケアをしていても個人差があり歯石がつきやすい方もいるので、定期的な歯科医院での歯石とりや虫歯のチェックをしてもらうことで歯周病の予防にも繋がり、虫歯の早期発見もできるので数ヶ月に1度は定期検診をおすすめします。

本当は磨けていない歯磨き

歯を磨くときに歯ブラシ以外に使っているものはありますか?
実は歯ブラシだけではどんなに頑張っても落としにくい汚れがあるのです。それが歯間の汚れです。ある調査で、歯ブラシだけでは60%の汚れしか落とせないと認識されています。
歯と歯の間には歯ブラシの毛先が届きにくいため、残ってしまった歯垢がむし歯や歯周病の原因になります。そこでお勧めするのが、デンタルフロスを使うことです。

デンタルフロスは、歯と歯の重なりの汚れを落とすのに適しているので、ハブラシとデンタルフロスを併用することで、歯と歯の間の歯垢を落とす効果は大幅にアップします。ハブラシとデンタルフロスを併用して使うことで歯と歯の間の歯垢除去率が1.5倍にアップしたという報告があります。
歯ブラシだけでは落とせなかった歯垢をよりキレイに落とせるということは、むし歯や歯周病の予防につながります。ほかにもデンタルフロスを使うことで良いことがあります。

口臭は自分では気付きにくいですが、もし使用したデンタルフロスのニオイを嗅いで「臭い」と感じたら、口臭がしているかもしれません。毎日のフロッシングで歯垢をしっかり取り除くことで、口臭を予防したり、改善したりできます。
デンタルフロスを使っていて、「いつも同じ場所で引っかかる」「フロスが切れてしまう」などが気になる時は、むし歯ができている、もしくは詰めものや、かぶせものに不具合がある可能性があります。また、デンタルフロスを使うと「歯茎から血が出る」場合は、歯周病の疑いがあります。いずれの場合も、まずは歯科医院で診てもらうようにしましょう。


デンタルフロスには、大きく分けて「ホルダータイプ」と「ロールタイプ」の2種類があります。「ホルダータイプ」はホルダーにフロスが取り付けてあり、手間がかからずにすぐ使えるので、デンタルフロスを初めて使う方におすすめです。初めての方の場合はどれくらいの力で歯間に入れればいいのか、奥歯にどうやって入れたらいいかわからなかったりしますが、ホルダーがついてれば奥にも入れやすく掃除もしやすいので初めてでもしっかり使えます。F字型は、前歯しか磨けないので、できればY字型がおすすめです。
ロールタイプはホルダーのない糸だけのタイプで、デンタルフロスに慣れている方向けです。 こちらは必要な長さを切り取って、指に巻きつけます。口の中に指を入れることになるので、初めての方はなかなかできない場合がありますが、市販品だとホルダータイプより量があるので経済的です。使い方は歯と歯の間にフロス置いて、ゆっくり横に動かしながら歯間に入れます。そして上下に動かして左右の歯の側面を糸がなぞるように掃除します。こうやって歯の側面の歯垢を取り除くのです。それからゆっくり横に動かしながら取り出します。

使い方を間違うと歯茎を傷つけてしまう恐れがあるので、初めて使う方は、当医院に相談してくださいね。フロスをすることで虫歯や歯周病は防ぐことができるので、是非使ってみてください。

歯も骨の様に再生できるかも?

歯と骨はどちらも多くのカルシウムからできています。共に硬いので似てはいますが、実は歯と骨は全く別物なのです。歯は欠けてしまえば二度と再生しませんが、骨は折れても自然に治りますよね。このように性質に明らかな違いがありますし、そもそも発生の過程からそれぞれ別の道を歩んできているのです。

骨は、身体を構成する組織の一つです。リン酸カルシウムなどの無機質とコラーゲンなどの有機物で構成されています。歯のエナメル質と比べると、有機物を多く含んでいますので硬さでは劣ります。

骨には、身体を支えたり動かしたりする運動機能や、脳や内蔵などの弱い器官を保護する機能、血液中のカルシウムを貯蔵したり、血液の元となる細胞を作ったりする機能など、様々な役割があります。

骨は常に新陳代謝をしているため、骨折をしたときには自然に治癒します。他の体内の組織と同じように少しずつ生まれ変わっており、約3年のサイクルで全身の骨が新しくなっています。なお、骨には神経は存在せず、骨折の痛みは表面の骨膜が破壊されることによって生じます。

一方歯は、食べ物を咀嚼するための器官です。消化器官の入口であり、食べ物を消化しやすくする機能があります。人間の場合には発音や見た目にも関わってくる器官です。

外側は、リン酸カルシウムの一種であるハイドロキシアパタイトを主成分とするエナメル質、象牙質、セメント質の3つの硬組織で囲まれており、内部には、歯髄という神経や血管が通っている軟組織が存在し、脳に痛みを伝えたり、歯に栄養や酸素を供給したりしています。歯の表面は絶えず脱灰と再石灰化が繰り返されていますが、代謝していないので、虫歯などで欠損しても修復することができません。

カルシウムを摂取すると骨が強くなるといいますが、歯の強さそのものにはあまり関係しません。ただし歯が作られる幼少期については、カルシウムの摂取が歯質の強化に繋がります。大人になってからの歯質の強化には、フッ素塗布や唾液の質の改善が有効です。フッ素や唾液は、エナメル質の再石灰化を促し、歯質を強化する働きがあります。唾液の質の改善には、よく噛んで食べる、禁煙する、口呼吸の改善、規則正しい生活を心がけるなどの方法があります。

また、動物によっては咀嚼機能だけではなく、獲物を引っ掛けたり、敵を攻撃したり、穴を掘ったりなど、生態に合わせた形に進化しています。リスやネズミのように一生歯が伸び続ける動物や、何度も歯が生え変わるサメのような動物もいます。

もしも、歯がなくなったら今は流行のインプランがあります。しかし、動物のように再生してくれたら思いませんか?

実は30年後はインプランとはなくなってしまうと予測されています。なぜなら、山中教授の開発したIPS細胞から歯胚を作り、近い将来に歯が再生できるだろうと考えられています。

上の写真は普通に永久歯の下で歯胚ができている所の写真です。

再生した歯胚を骨に埋めると歯が生えてくるのです。夢のような話ですが、早く実現できるといいですね。

九州デンタルショーの感想

今日は二年ぶりのデンタルショーでした。デンタルショーとは歯科用の機械・道具・材料のメーカーが一同に集合してブースを出し、開業医や医療関係者に説明をしたり、相談を受けたりする展示会です。

デンタルショーにはほぼ毎年来ていますが、時代を反映したものが、展示されています。今年感じたのは、人手不足の時代を反映して、手間を省いて機械するものが充実してきたと思いました。

興味を引いたものがいくつかありました。

まずは、自動つり銭機というか自動会計機です。レセプト用のコンピューターと連動していて金銭の授受を機械がするものです。政府の「働き方改革」が進められる今、残業を減らす事は人材の確保のためにも、大切だと思っていますので、時代を先取りした機械といえるでしょう。

高額な物は1000万円で、小倉記念病院で見かけたものと同じでした。安い物でも150万円ほどでした。これは、スーパーのレジで見かけるものと同じものでした。レセプト用のコンピューターと連動するとそれなりに200万円とかになるようで、気軽に買えるものではなく、それなりに決断が必要ですね。ただ、1月26日のブログにも書きましたが、優秀な人材を採用するためには、当医院も残業時間を短縮したいのでいずれは、導入することになるだろうと思いましたので、真剣に見てきました。

歯科は一般企業に比べると、やや遅くまで診療している傾向があります。良い人材を確保するためには、残業が少なく、休みが多く、給与も少なくはないという条件が求められているようです。ゆとり教育の世代が卒業してくる時代背景の中、やはり頑張って高い給与を目指そうとする人は、少ないようです。

次に、技工士の手間を省くCAD/CAM装置の種類がいくつか新発売されていました。CAD/CAMは、陶器のブロックを削ってセラミックの被せ物を作る機械です。千数百万円以上する機械で、以前はシロックスというメーカーのセレックという1機種だけでしたが、今年は国産も出ていました。今年の保険改正の中に、ハイブリッドセラミックのブリッジも部位限定で可能となりました。また、金属アレルギーがあれば、保険でも奥歯に白いハイブリッドセラミックの被せ物ができるようになっています。いずれも、CAD/CAM装置が必要で、技工士さんの手間を省けるので、今後も普及が予想されます。

当医院では、3年前に導入済でしたので今回はあまり真剣には見ていませんが、以前よりも安くなっているようです。

あと、インプラントのブースが、出ていなかったり、小さくなっていたりしました。インプラントも何となくですが、成長期は終わり、市場が成熟した感じがしました。