保険治療だけでなく
より良い自費治療も選択肢に
歯科治療では「保険の範囲で治療を済ませたい」とおっしゃる方は、まだ多いです。
ほとんどの方は保険治療が「充分な治療」だと思われています。 しかし本当にそうでしょうか。実際に歯科診療をしている私達から見ると、保険治療には明らかに限界があるというのが本音です。
保険治療は、保険証を提示することで医療費の一部だけを負担する安価な診療です。 保険の種類や患者様の年齢、収入などによって「１割負担」「３割負担」など窓口での支払い割合が異なります。
「保険治療と自費治療はどう違うの？」と良く聞かれます。 一言で言うと自費は「見た目がきれい」で「歯が長持ち」します。 これは私達が『自分ならどんな治療をしてほしいか』の答えでもあります。
症状や希望に合った治療方法を選ぶためには、保険治療と自費治療にはどんな違いや特徴があるのかを知ることが大切です。 よく比較して多くの選択肢を持ち、納得のいく治療法を選びましょう。
保険治療では使える材料や治療方法、料金が全国一律で決まっているので、使える材料も安価なものだけです。 そのため保険治療で詰め物や被せ物をした場合、次のような問題が出てきます。
保険治療の前歯の被せ物は、金属の上にプラスチックを被せた硬質レジン前装冠という被せ物です。 保険治療なので、非常に安い料金で治療できるのがメリットです。 しかし表面がプラスチックなので、問題もあります。
プラスチックの白い歯は、平均して３年程度で変色します。 明らかに他の歯と色が違う、歯が黄色っぽく変色したというお悩みをよくお聞きします。
プラスチックでは天然の歯のような色、ツヤ、透明感が出せません。 マットな白さなので、最初から「他の歯と違うな」と不自然に感じるのです。
プラスチックは唾液や汚れを吸収するため、口臭の原因となることもあります。
プラスチックの詰め物や被せ物を入れてから時間が経つと、歯との間に隙間ができます。 そこに細菌が入りこんで虫歯が再発するため、注意が必要です。
奥歯を治療する場合、保険治療では銀歯しか選べません。 大きな口を開けて笑うと、たとえ奥歯でもギラッとした金属が見えてしまいます。
いつもおしゃれなのに笑うとずらっと銀歯が見えて、前歯が３本も変色している人がいたらどうでしょう。 「ああ、もったいないな」と思いませんか。 「別に銀歯で良いよ」と思っていても、案外周りの人は気になるものです。
金属の詰め物や被せ物を入れてから時間が経つと、劣化した接着剤の部分から隙間ができます。 そこから細菌が入りこむため、虫歯になりやすい特徴があります。
一度虫歯治療をしているところが新たに虫歯になることを、二次虫歯といいます。 実は保険治療で使う材料（プラスチックや金属）は劣化しやすいため、細菌が入り込んで虫歯が再発しやすくなるのです。
詰め物や被せ物の治療では、修復物の下で虫歯が再発すると、次のような問題が起こります。
定期検診を活用して、初期の虫歯や詰め物などの劣化をできるだけ早く発見しましょう。
セラミックは劣化しにくく虫歯になりにくい性質があるため、当院では削った後の詰め物や被せ物の材料としてセラミックをおすすめしています。 プラスチックや銀歯が劣化するたびにやり直すより、ずっと歯が長持ちします。
保険治療は予算を抑えられますが、デメリットも多くあります。 治療の選択肢に自費治療も含めることで最適な治療方法が見つかり、ご自身の歯がもっと長持ちするかもしれません。
「もっと良い治療はないのか」「できるだけ自分の歯を大事にして長持ちさせたい」とお考えの方はどうぞお気軽にご相談ください。
