当歯科医院のコロナ感染予防対策 その2
いけだ歯科矯正歯科医院の院長 池田一彦です。
患者さんから患者さんへの感染予防策 は大きく分けて待合室と診察室の二箇所です。
患者→患者 (待合室)
・すべての患者様にマスクの着用をお願いしています。
・患者様と患者様が接近しすぎないように椅子の数を9脚から6脚にへらし、間隔を空けるように待合室の配置を変更しました。
・車で来院の方には車で待機してもらい、携帯電話にて連絡するかもしくは駐車場まで呼びに行くことにしました。
・換気のために、自動ドアを開けたままにしています。朝方は寒いので床暖房を入れて対応しています。
・従来どおり発熱や咳(せき)のある方や海外渡航された方は、来院を避けていただきたいと告知しています。
・嗅覚障害や味覚障害の症状が出た方は、発熱や咳といった症状がなくても来院を避けていただきたいと告知しています。
・緊急事態宣言をうけて、宣言のでている地域から移動されてきた方は、応急的治療をのみとさせていただいています。
・受付に透明シートを張って患者様からスタッフへの感染予防にも努めています。受付の業務には特に支障は出ていません。
患者→患者 (歯科診療室)
昨日も書きましたが、歯科特有の切削時に生じる空気中の飛沫(エアロゾル)で感染するので予防は大変です。歯を削るための切削器具は水を出しながら削ります。それが飛沫(エアロゾル)を作り拡散するので真剣に予防しようと思うとたぶんクリンルームでのオペレベルの処置が必要です。普通の歯科医院では、聞いたことがありませんし、もしも有っても一部屋です。
オペの場合は、接触感染が主で患者様の口の中に入れる器具を清潔に保つ事に重点がおかれます。もちろん、それも大切です。
しかし、飛沫感染となると、大きい違いがあります。北九州市の小文字病院でも、通常の感染予防では多くの医療スタッフが感染し拡大しました。唾液が飛沫となって物に付着してそれに触った手で直接粘膜を触ると感染します。
一旦広がると際限なく広がり、広範囲が感染していく事が特徴なので、もっと大切な事は、患者様の唾液から出てくるウイルスをできるだけ拡散しないことに注意を払う必要があります。
口腔外吸引装置
そこで、強い見方になるのが、口腔外の吸引装置です。
当医院では、全部の治療椅子にそれぞれ口腔外吸引装置が装備されています。歯を削る時の切削粉や装着するかぶせ物の金属の切削粉などを強力に吸引しています。特に切削器具の使用後は飛沫が拡散しやすいので、口腔外吸引装置もなるべく長めにつけたままにしています。また以前使用していたフードの形状よりもより拡散しにくい形状のフードに交換して効率を高めています。
エタノール消毒の徹底
また、唾液や唾液のついた飛沫が付着していると思われる部分は治療椅子の周辺色々な器具など様々です。
当医院では、まずその部分を列挙して印刷してスタッフ全員に研修しました。。
この部分をアルコール綿やアルコールスプレーで完全に拭く事が基本です。どの患者様が保菌者かはわかりませんので、全ての患者様について、治療が終了するたびにそれら全ての部分をアルコール消毒で予防するようにしました。
スタッフ全員で知恵を出し合い飛沫の着いている所はアルコール綿で拭くかアルコールのスプレーをかけて完全な消毒をめざしています。
ラップによるカバー
インプラントの手術用に貼って剥がせるフィルムが医科歯科用にも売られていますが、大量に使うには高価です。そこで家庭の台所用のラップを大量に買ってきました。ユニット周囲のスイッチや、ライトの柄はサランラップで覆い患者様毎に交換することにしました。
その他の歯科でできる対策として
・口腔内を触って感染した可能性のある人は余分な部分を触らないようにする
・どうしても触らないといけない時は、アシスタントをもう一名呼んでその人にしてもらうように対応する。