CAD/CAM冠の見学
5月のデンタルショーで見たCAD/CAM冠を製作する機械のデモンストレーションをしてもらいました。
医院に機械を持ってきてもらい、試しに一本だけスタッフの歯を入れてみました。
この機械は、高度先進医療のひとつとして保険にも導入された『セレック』という装置で、セラミックのブロックをコンピューターで削って歯の形にする機械です。
削り出す前のセラミックのブロックがこんな形のサイコロ状です。
下の写真は実際にドリルが削っている様子です。水をかけながら二本のドリルが左右から削っています。
少し見にくいですが、段々と歯の形になっていきます。約10分ほどかけて削ります。
最終的には下の写真のような感じで、セラミックのブロックが歯の形になります。
あとは、これを研磨して装着します。歯型をコンピューター上の3次元の形に取り込む作業と、歯の形を設計する作業は多少時間がかかりますが、一日で歯が入るのは感動ものです。
セラミックブロックの種類は、ざっと15種類位で、色は各種類毎に20色ぐらいあるようです。
今日作ったものは、単色ではなくセラミックブロックの中にグラデーションのついたものでした。歯は根元に行くほど少し茶色っぽいので最初から色のついた歯があるのです。技工士さんの作るセラミックの歯は手で色付けしますが、これは最初から付いていて簡単です。それでも色が多少違うようならファーネスという電気炉にいれて色付けをして焼けるそうです。そうすればぴったり色を合わせる事ができます。
また、このファーネスが有れば、もっと硬いセラミックも使えるそうで、ファーネスも一緒に買おうかと思いました。そうすれば、色もぴったり合わせて丈夫なセラミックの歯も作る事ができます。
最近出てきたジルコニアという素材があるのですが、これはもっと硬くて丈夫ですが、このファーネスでは焼けないようでもっと高温になるファーネスが必要なようです。まあ、ゆっくり考えみようかと思いました。