口腔乾燥症
口腔乾燥症とは、唾液の分泌が低下して口が渇いた状態のことをさします。
広い意味での口腔乾燥症は、唾液分泌の低下だけでなく、口が渇いていると自覚する症状すべてをさすことになります。
軽度では主に口の中のネバネバ感、ヒリヒリする、虫歯、歯垢の増加、口臭も強くなります。重度になると、唾液分泌量が低下し口腔内の渇きが進行し強い口臭、舌表面のひび割れ、痛みで摂食障害、会話がしづらいなどの障害も現れます。場合によっては、不眠をきたすこともあります。
平均的な唾液の分泌量は、一日あたり約1~1.5リットルで、口の中の唾液腺から湧き出し口の中の食べカスを消化器官へと洗い流してくれます。また唾液には抗菌作用があり、口の雑菌の繁殖を防いでくれています。そのため唾液が不足して口が渇くと、虫歯や歯周病になりやすく、また口臭の原因にもなってしまうのです。
口腔乾燥症の原因として、口呼吸、嗜好品の過剰摂取、摂取水分量の不足、不十分な咀嚼回数、微量元素摂取不足、ストレス、薬の副作用、加齢などがあります。予防法・対処法としては、よく噛んで食べる。水分補給をしっかりする。口で呼吸しない。唾液腺のマッサージをする。生活習慣や体質の改善。人工唾液。口腔機能の改善・リハビリテーションなどがあります。
《唾液腺を刺激して唾液を増やす健口体操》
・「パタカラ運動」舌の下にある舌下腺を刺激
「パ」「タ」「カ」「ラ」の四文字をそれぞれ10回ずつ発音する。
「パパパパパパパパパパ」「タタタ・・・・・」この四文字を言うだけで舌全体が動き舌下腺が刺激され唾液が分泌する。
・ウーイー運動
上の写真のように口を「ウー」で前にすぼめて「イー」で横に広げながら「ウーイー」と発する。ゆっくりと5回。1日2セット行う。
・耳下腺マッサージ 耳の下にある唾液腺耳下腺を刺激
3本の指で奥歯の上あたりの頬を両手で押さえる。そして、円を描くようにやさしく10回まわす。
健康な人なら1日1回行えば唾液量の低下を予防できます。口の中の乾燥が気になる方は1日3回行えば唾液量の低下を予防できます。