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院長ブログ

35歳を過ぎたら歯間ブラシ

食事が終わった後に、歯と歯の間に食べ物がつまって、つまようじを使いたいと思ったことはありませんか?
多くの方が30歳~35歳のころになるとそう思うようになります。日本で40歳以上の人は、程度の差はありますが、ほとんど歯周病になっているといわれています。
歯周病対策に特に有効なのが歯ブラシでのブラッシングです。しかし、歯ブラシだけでしっかりと磨けていると思っていても汚れは意外と残っているものです。磨き残しは口臭の原因になっていることも多くあります。歯ブラシだけでは落としきれない歯垢の除去にはデンタルフロスや「歯間ブラシ」が適しています。35歳を過ぎたら歯周病予防のために歯間ブラシがお勧めです。つまようじを使いたいと思ったことの無い30歳以下の方にはデンタルフロスがおすすめです。デンタルフロスは前回のブログでお話しましたので、そちらを参考にされてください。。

一方、歯間ブラシは歯茎が下がってきたり、歯と歯の間に隙間が出来てしまった方や、ブリッジ治療をした方の清掃にも適した小さなブラシです。ブリッジを装着すると、失ってしまった歯の両隣の歯に橋渡しをするような格好になるので、デンタルフロスを上から通すことが出来ません。歯間ブラシを使って歯の横からブラッシングすると歯垢が除去できます。

歯間ブラシの種類は大きく分けて、持ち手からブラシの先まで真っ直ぐのストレート型と、L字型に曲がっているものがあります。ストレート型は前歯の歯垢を取りやすいです。しかし、奥歯に使おうとすると、口の端に歯ブラシの持ち手が引っ掛かり使いにくいことが難点です。そこで、ストレート型の難点を克服したのがL字型の歯間ブラシです。持ち手がブラシに対して横向きに付いているので、奥歯の歯間に入れる際にも口の端に引っ掛かりません。

また、ブラシ部分は針金にナイロンのブラシが付いたものです。
ナイロンのブラシは清掃効果が高いですが慣れるのに少し時間がかかります。使い方はまず、歯茎に沿わせて斜めに当てます。そのまま歯間ブラシを隙間に対して水平にゆっくり入れます。前後に2~3回動かして使います。裏側からも同様に行うと効果的です。

サイズも4S、3S、SS、S、M、L、LLの7段階あるので、使用する際にはご自分の歯の隙間にあった大きさの歯間ブラシを選ぶことが大切になってきます。
ブラシの部分が小さすぎると歯垢を除去できません、大きすぎると歯茎を傷つけてしまいます。理想としては、歯間ブラシを歯と歯の間の隙間に入れた時、軽く歯茎を押す感触があるくらいのサイズです。

初めて使用する際は、「小さいサイズ」から試すのがよいでしょう。とはいえご自分で判断するのが難しいという方は歯科医院に相談することをお勧めします。

九州デンタルショーの感想

今日は二年ぶりのデンタルショーでした。デンタルショーとは歯科用の機械・道具・材料のメーカーが一同に集合してブースを出し、開業医や医療関係者に説明をしたり、相談を受けたりする展示会です。

デンタルショーにはほぼ毎年来ていますが、時代を反映したものが、展示されています。今年感じたのは、人手不足の時代を反映して、手間を省いて機械するものが充実してきたと思いました。

興味を引いたものがいくつかありました。

まずは、自動つり銭機というか自動会計機です。レセプト用のコンピューターと連動していて金銭の授受を機械がするものです。政府の「働き方改革」が進められる今、残業を減らす事は人材の確保のためにも、大切だと思っていますので、時代を先取りした機械といえるでしょう。

高額な物は1000万円で、小倉記念病院で見かけたものと同じでした。安い物でも150万円ほどでした。これは、スーパーのレジで見かけるものと同じものでした。レセプト用のコンピューターと連動するとそれなりに200万円とかになるようで、気軽に買えるものではなく、それなりに決断が必要ですね。ただ、1月26日のブログにも書きましたが、優秀な人材を採用するためには、当医院も残業時間を短縮したいのでいずれは、導入することになるだろうと思いましたので、真剣に見てきました。

歯科は一般企業に比べると、やや遅くまで診療している傾向があります。良い人材を確保するためには、残業が少なく、休みが多く、給与も少なくはないという条件が求められているようです。ゆとり教育の世代が卒業してくる時代背景の中、やはり頑張って高い給与を目指そうとする人は、少ないようです。

次に、技工士の手間を省くCAD/CAM装置の種類がいくつか新発売されていました。CAD/CAMは、陶器のブロックを削ってセラミックの被せ物を作る機械です。千数百万円以上する機械で、以前はシロックスというメーカーのセレックという1機種だけでしたが、今年は国産も出ていました。今年の保険改正の中に、ハイブリッドセラミックのブリッジも部位限定で可能となりました。また、金属アレルギーがあれば、保険でも奥歯に白いハイブリッドセラミックの被せ物ができるようになっています。いずれも、CAD/CAM装置が必要で、技工士さんの手間を省けるので、今後も普及が予想されます。

当医院では、3年前に導入済でしたので今回はあまり真剣には見ていませんが、以前よりも安くなっているようです。

あと、インプラントのブースが、出ていなかったり、小さくなっていたりしました。インプラントも何となくですが、成長期は終わり、市場が成熟した感じがしました。

インプラント矯正の新しい潮流

今日はインプラント矯正のセミナーに参加しました。

矯正の分野にインプラントが導入され始めたのは10年くらい前でした。歯を動かすのには、針金やゴムで力をかけますが、その反作用で固定源にしている大臼歯も多少動きます。この動きを止める物として小さなビス状のインプラントを使う方法が普及してきたのです。私も時代の流れに乗って、7年前から矯正用のインプラントを使い始めました。実際にやってみると、成功する事もありますが多くの欠点を抱えていました。小さいので外れやすく2~3割は脱落してしまいます。また、根と根の間を狙ってインプラントを入れますが、ピンポイントなのでなかなか難しいのです。もう一つ最大の欠点は、インプラントの位置により動きが複雑になります。

これらの欠点から、次第に使わなくなりました。しかし、いつかシステムとして安定的で安全な方法が出てくるだろうと予測していました。今日のセミナーは、アイ ステーションという商品名で、最大手のロッキーマウンテンモリタという会社から発売されました。九州初講演会ということで、40名くらいの先生方がいらしていました。

治療方法としては下図のような物を上顎に固定します。

これで歯を前後左右上下に自在に動かせ、しかも安全で迅速に動かす事が可能です。

これを使用する事による患者様にとってのメリットを4つほど、ご紹介します。

1.今までできなかった難症例でも、できるようになります。

骨格を変える事は出来ませんが、いままで難しいとされていた歯の沈下(圧化)とか大臼歯の後方移動が可能になります。

2.  抜歯しないとできなかった矯正が、抜歯なしでできる可能性がかなり広がりました。

重症の場合は抜歯しますので、全部ではないのですが、抜歯の可能性は半分以下になりました。抜歯してスペースを作っていた方法から、大臼歯を後方に移動してスペースを作る方法に変える事が可能になったからです。

3. 治療期間がかなり短縮します。

通常は簡単な矯正の場合で2年半くらい、重症の場合は3年半くらいかかります。それが、半年~1年短縮されます。極端な場合1年半で矯正が終了となります。

4. 治療の精度が格段に良くなります。

顔の中心がずれている非対称な症例、上の歯と下の歯の中心がずれていたりする非対称な症例、また左右の高さが違う傾いた症例などでは、インプラントを使用しないと限界がありましたが、完全に治るようになりました。

矯正は歯科治療ですから、治療に流行はないのですが、古い矯正治療は進化の潮流に飲み込まれて、次のステージへと変化し、舞台の主役も変化していくのを感じます。

いわゆる表側のワイヤー矯正 ⇒ 入れ歯型の床矯正 ⇒ 裏側のワイヤー矯正 ⇒ 透明マウスピース矯正 ⇒ システム化されたインプラント矯正 (当医院ではこれら全ての方法を取り扱っております) このように変化しています。

こんな感じで、今日は新しい潮流を肌で感じ取ったセミナーでした。

新インプラントシステム導入

インプラントのメーカーは世界的には100社以上もあります。さらに各社とも数種類のインプラントを出しています。過当競争になってきた感じがする中で、最近になって、段々と世界的にシェアを広げていてるメーカーがあります。当医院では、今まで国産の京都セラミック(京セラ)やアメリカ製のバイコンというメーカーを取り扱ってきました。どちらも、やや価格が高くそれが治療費に跳ね返ってきます。特に本数が多くなると、どうしても百万円単位になってしまいます。
たぶんどの先生も同じ気持ちだと思うのですが、もう少し原価が下げられれば、インプラントの治療費も下げる事ができます。その事で、より多くの患者様にインプラントをして、咬めるようになり、残った自分の歯の負担を減らして、自分の歯を守る事ができます。
そんな時代背景から、韓国の『オステム (Osstem)』というインプラントメーカーが日本でシェアを伸ばしてきているのです。電気製品や自動車についても、最近はSUMSUNG電器・LG電器・ヒュンダイ自動車など海外国内を問わず韓国製を良く見かけます。韓国製の品質は国内産と変わらないだけでなく価格もかなり抑えられているからでしょう。その波がインプラント業界にも来ていて、オステムの製品は、今使用している製品より2~4割は価格が安くなっています。ただ安いだけのメーカーはたくさんありますが、患者様のことを考えると品質がよいことが第一前提です。東京のインプラント仲間の先生から勧められて、このゴールデンウィークにオステムのワールドミーティングに参加しました。場所はロシアのモスクワです。下の写真は前夜祭の様子です。

他の先生方にいい点や欠点がないか等の評判を聞き導入するかどうか慎重に検討しようと思っています。もちろん明日以降に発表される学術的内容も参考にして、最終的にどうするか決めようと思っています。
会場には、世界中から1500名ほどの歯科のドクターが来られていました。どのような国からかというと、下の写真を見ていただくと分かるようにヨーロッパとアジアが多いです。

 

日本は紫色のテーブルで、約85人の参加でした。本社はプサンにあるので、アジア 特に中国・インド・韓国が多いように感じました。明日から色々な先生方の発表が行われますので、じっくり聞いていきたいと思います。このワールドミーティングは毎年行われているようで、来年は東京・去年は中国のシンセン・その前はイタリアのローマだそうで、アジアとヨーロッパで交互になっているようです。今年は、ロシアで行われるということで、前夜祭にバレエ・サーカス・コサックダンスなどが行われました。

やっとインプラントの本が完成しました

インプラントの患者様向けの小冊子の本が完成しました。
書こうと決めたのは、おととしの年末でした。構想というか展開を考えるだけで半年がかかりました。はじめてパソコンに向かって書き始めたのは、去年6月のボストンでのインプラント研修に行く飛行機の中でした。成田からJAL直行便で行き12時間とボストンからの帰り13時間の間、ずっと書いていました。とりあえず書きたい事を書いたのが出来上がったのが8月のお盆ごろで、そこから色々な方に読んで頂き、改訂に2ヶ月かかり、校正に2ヶ月かかりました。年末には出来上がる予定でしたが、次にタイトルの決定や表紙のデザインにまた2ヶ月かかりました。
結局、構想半年、執筆半年かかってやっとの完成です。 カラーで112ページになりました。
タイトルは『インプラント完全ガイドブック』

冒頭の「はじめに」の中から、少し本の内容を紹介します。
人が生まれつき持っている歯にもし値段をつけるとしたら、あなたならば一体いくらのお値段をおつけになりますか?人間の歯1本だけのお値段です。
少し考えてみてください。
いろいろな調査があって金額は様々です。2005年岐阜医療短期大学の中村浩二助教授の「歯の資産価値に関する意識調査」によると患者様が考える1本の歯の値段は平均35万円(お口全体で973万円) です。
一方、歯科医が考える1本の歯の値段は平均104万円(お口全体で2913万円) でした。

~~(中略)~~

だからこそ、患者様にも自分の歯を大切にしてほしいと願っています。
もし私が患者様の歯を治療中、その判断に迷った時には、患者様を自分に置き換えて、ベストな治療方法を提案しています。当医院の勤務医にも、「治療方法に迷った時は、その歯を自分の歯に置き換えて考えるように」と指導しています。
不幸にも歯を失った方にとって、私がベストの治療方法だと確信しているのがインプラントです。
しかしインプラントについては、患者様への情報提供が不十分なために、その安全性に不安や疑問を抱えている方が多いのも事実です。
安全で安心なインプラントを選んでもらうためには、インターネットや広告やテレビまた市販されている本などの情報だけでは、不十分だと以前から感じていました。
そんな方に正しい知識を身につけて、ご自身にとってベストの選択ができるようにという想いから、この本を書き始めました。
さらに、歯科治療の影の部分やインプラントの影の部分も知って頂きたいとも思って書きました。歯科医師の使命として、真実を正確に書いたつもりです。
この本を最後まで読んでいただければ、次のようなことがわかってきます。
◆ブリッジがお口にもたらす障害
◆入れ歯がもたらす全身の病気
◆失った歯の治療の選択枝
◆インプラント治療の判断基準
◆インプラントの利点欠点注意点
◆良い歯科医院の判断基準
もし、ブリッジと迷われているなら残っている自分の歯を守る為にインプラントをお勧めします。
また、既に歯を失い、入れ歯で次のような不自由を感じている方はおられませんか?
◆食べたい物が食べれず、食事が楽しくなくなった。
◆センベイ、タクワン、スルメ等が食べれなくなった
◆人の前で大きく口を開けて笑うと入れ歯の金具が見えるので笑えなくなった。
◆入れ歯がはずれそうで人と話すのがいやになった。
◆旅行には行きたいけど、食事の時間が苦痛になった。
◆家族みんなと一緒の食事でも、一人だけメニューが違うので楽しくなくなった。
◆孫から入れ歯が臭うと言われた。          など
こんな方には、ぜひインプラントで歯が有った頃の楽しみ・かめる喜びを、もう一度取り戻していただきたいと思います。
平均寿命が伸びたのに歯の寿命がこのままでは、楽しい老後が送れません。
この本が、失った歯に対する正しい治療選択に役立ち、歯の寿命を延ばすことで、少しでも楽しく長生きできる事にお役に立てれば幸いです。IPOIインプラント学会  専門医  池田 一彦

販売は院内だけですが、アマゾンにも掲載したいと考えて今後決まりましたらまた、このブログで告知いたします。

診療時間の短縮

先日は久しぶりに歯科医院の経営セミナーに参加いたしました。
もう、3年くらいは経営系のセミナーに参加していませんでした。インプラント系が多く、たまに矯正歯科のセミナーも参加しますが主に技術を高める系統で、経営のセミナーは以前も時々参加していましたが、似たような内容なのでしばらくお休みしていました。
講義の内容はすべてシークレットセミナーということで、写真ビデオの撮影等は禁止でした。なので、セミナー風景はなく、セミナーで使用したテキストの写真しかありません。

しかし、3年も来ていないと時代の変化を感じました。以前は保険点数が制限されてきて売り上げが落ち込む中、経営を安定させるためには、どうしても自費への移行を迫れていました。私の感覚では、3年前なら日本の歯科医院の多く(80%くらい)は、自費の割合が3~10パーセントくらいでした。自費とはセラミックのかぶせ物・矯正・インプラント・ホワイトニング・クリーニングなどの保険外治療ことを言います。
現在の自費率は、たぶん平均でも10%を超えるくらいまでになっていて、勝ち組と負け組みの差がはっきりしてきている感じを受けました。自費率が60パーセントを超える医院が存在している事も驚きでした。
このように、課題が今までは、セラミック・インプラント・矯正で自費率を上げて売り上げを伸ばす事が主流でしたが、これからの課題はまた、別の内容に変わっていました。

それは、好景気によって企業の採用意欲が高まって来たせいで人材の採用が困難になってきた事です。
宅配業者がドライバー不足で、宅配料金を値上げしましたよね。歯科医院も自費率を高める事よりも、良い人材を確保する事が最大の経営課題に変化しています。
 当医院でも、同じです。自費率を高くするには、中程度以上の所得のある方の患者層を厚くする事が必要です。しかし、そのためにはサービスレベルの向上も必要で、そのためには良い人材は不可欠です。当医院では、歯科助手も大切な役割をになっています。なのでできれば4大卒、少なくとも短大卒以上のレベルのある方を採用をしています。ということは、採用の場は歯科業界・医療業界の中だけの採用競争ではなく、一般企業との採用競争の中にあるのです。
現在の新卒はゆとり世代と言われます。がんばらないで、ゆったりとした人生を歩もうとする人生観を持っている人が多い世代です。
簡単に言えば、給与が多い事が一番というよりも、帰る時間が早い方がいいという世代なのです。
以前は、高い給与を出すと良い人材は容易に確保できていました。歯科医院は、会社帰りの患者様も多く、夜遅くまでしている医院も多くあります。しかし、この夜が遅いと言う事が結構、良い人材を採用する事を困難にしているという事は特に最近感じる事があります。
というわけで、これから、常勤のスタッフが夕方に早く帰れるような仕組みづくりをしていこうと思います。
具体的内容は、シークレットセミナーの内容に関わる事なので、ここでは説明できませんが、夕方の診療時間は早めに切り上げざるを得ない事をこの場を借りて申し添えます。

臨床研修指導医研修会

この連休は臨床研修指導医研修会というものに参加しました。
国家試験を合格したばかりの歯科医師を臨床研修させる医療機関になるための研修です。
歯学部6年間の最終学年では付属病院で研修しますが、まだ歯科医師ではないため、できることに制限があります。国家試験に合格したばかりの歯科医師は、その後臨床研修を受け入れる指定医療機関で実践的な経験を積む事になります。
当医院も、その医療機関になるためには指導医としての教育方法を知らなければなりません。
そのための受け入れ研修となります。
研修医の期間は一年間ですが、1つの医院だけでなく3つの医療機関を回るため1つが4ヶ月となります。
短い期間で色々なことを教える為には、きちんとしたプログラムとかカリキュラムも必要ですし、人の配置・器材の利用・時間の配分・予算の管理・評価の方法・本人へのフィードバックの方法などを計画的にしないといけないのです。今回の臨床研修指導医研修会とは、その方法を知る研修でした。

いくつかのグループに分かれて、それぞれ違った項目内容というかテーマが与えられて、実際にカリキュラム・マニュアル・評価方法を作っていく作業をしました。ワークショップという形式
 右も左も分からない研修医ですから、それをある程度のレベルまで引き上げるのは結構大変なことであるという実感がしました。研修医を受け入れるのは、まだ先になりますが、かなりの準備も必要であると思いました。ただ、このためのカリキュラム・マニュアル・評価方法を完備すれば、研修医ばかりではなく、レベルを下げて作り直せば新人の歯科衛生士や一部分は歯科助手用にも転用可能な気がしました。いずれにしても、人を育てるのは大変なことです。

昔、経営の勉強会に数年間行っていました。そのときに習った経営の手法と同じ手法が各所に出てきました。人を育てる事と、企業を育てる事とはまったく同じというのが今回の研修の感想です。

この研修会は元々、全国の各大学が主催でほぼ毎月どこかの大学で行われています。母校の九州歯科大学も何年かに一度行われていますが、次回がいつか未定ですので全国の大学に申し込みをしていました。何処も定員一杯で、今回やっと入れましたが、明海大学と埼玉県歯科医師会の共催でした。場所は埼玉県大宮で交通の便はまあまあでしたが、一泊二日30時間の研修で結構疲れました。最後に、実り多い研修を受けることができまして、ご指導いただいた先生方や事務局の方々に大変感謝します。ありがとうございました。

夏休み企画 体験歯医者さん

今日は年に一度のキッズイベントである体験歯医者さんの日でした。
幼児や小学生が歯科の職業体験をするイベントです。簡単に言うと、子供たちが歯医者さんごっこをします。毎年好評で、すぐに席が埋まってしまいます。
土曜日の午後の休診を利用して2時から約2時間で4っの体験をしました。
ひとつめが、歯科用の治療台でお友達の歯磨きをします。最初に患者さん役と歯医者さん役とアシスタント役を決めます。患者さんを導入して椅子の機械を倒したり挙げたりして動かします。患者役の人が倒れたらその人の歯磨きをします。次にライトを点けミラーで虫歯がないかチェックします。最後に、汚れが落ちたかチェックします。その後バキュームで水を吸ったり、エアーで風船を膨らませたりもしました。子供たちはもちろん楽しそうでしたが、それ以上にお母様やお父様が楽しそうで携帯やカメラを手に、多くの写真を撮っておられました。

二つ目が指の石膏模型をつくる作業です。歯科用の型取りに使う粘土のような材料で指の型を取って、それに歯科用の石膏を流して指の模型を作ります。なかなか難しくひとりでは難しいので大部分は衛生士さんたちがしますが、子供たちは手を粘土や石膏で汚しながら楽しそうでした。指型はとても細かい部分まで正確でシワの細部まで再現されますから皆さん驚かれます。又、去年も来られていた方は、型を並べてみると、指が大きくなっていて成長が実感すると言われます。

後は遊びのゲームの時間で一昨年は輪投げをしましたが、去年から、プラバンに絵を書いてもらいキーホルダーを作ってもらいました。子供たちはまだ上手く書けないので、お母様方に頑張ってもらいました。

最後に虫歯予防についてのクイズのコーナーです。どんな食べ物が虫歯になり易いかを色々なお菓子で説明しました。もっとも虫歯になり易いのは、アメ玉、キャラメル、チョコレート、ハイチュウ、などのお菓子や甘いジュースが、一番虫歯になり易いことを知ってもらいました。また歯にくっつき易い物も、虫歯になり易いので注意が必要です。ただ、今は甘いお菓子を食べないでいることはできません。そこで、予防方法を二つ、クイズ形式で紹介しました。キシリトールを食後に摂ると虫歯予防になります。その効果的なとり方は食後に2粒のキシリトールガムを食べることです。注意点は、90パーセント以上のキシリトールでないと予防効果がありません。スーパー等で売られてるもののほとんど30~70パーセントですから、あまり予防効果がありません。
二つ目の予防方法は、自浄性食品を利用する方法で、具体的にはシャキシャキした食品を食事の最後に食べると汚れの量を減らすことができるというものです。シャキシャキした自浄性食品の代表は、リンゴ・梨などの果物と大根・ニンジン・きゅうりなどの漬物です。和食の最後に出る漬物も有効ですし、カレーライスの福神漬けも最後に食べた方が有効です

京セラの新デザインインプラント=フィネシア

今日から、京セラの新しいデザインのインプラントが発売されました。名前はフィネシアというらしいのですが、7~8年ぶりくらいのモデルチェンジでしょうか。
今までのデザインのもう1つ前のデザインのものから京セラを使用していますが、7~8年前の時も大きく変わって確かに使いやすくなっていました。

ただ、使ってみると色々な問題点が出てきていました。例えば、インプラントと上の土台を固定する六角のネジがなめられたこともありました。ドライバーとインプラントのネジが甘くなってネジが回らなくなり、結局ネジを削って外すという事もありました。六角のレンチは家具とか車とかにも使われていますが、たまに、なめられますよね。また、プラス+やマイナス-のネジもたまになめられますよね。
もっともなめられにくいネジは、やはり星型★です。ドイツの車には、星型のねじが付いていることを知った時は、さすがだなと思いました。
今回の新デザインのインプラント(フィネシア)もネジ固定式ですが、星型に変更されています。
もう1つ、前回の最も大きな問題点は、インプラントを入れてから数年が経つと骨の上部が一部吸収を起こす事でした。 わずかですから問題はないのですがレントゲンを撮った時に、何か新しい問題が生じて骨の吸収が起こっているのか、特に問題がなくて吸収像が見えているだけなのかが分かりにくいのです。しかし、吸収はしないに越したことはないのですから、その点も改善されるべくデザインされているがフィネシアなのかなとも思えます。
プラットフォームスイッチングという考え方に基づいているのですが、最近のインプラントは各社ともこのプラットフォームスイッチングのデザインのものが増えてきているのは事実です。簡単に言うと、インプラント本体と上部の土台との間の接合部分の直径を大きく変えることで歯肉とインプラントの隙間をより狭く強くシールするものです。シールすることで細菌の侵入量を減らせると骨の吸収も抑えることができると考えられています。
当院で採用しているバイコンインプラントは、日本で発売されて30年になりますが、発売の最初からこのプラットフォームスイッチングの考え方がとられていて、すごいと思います。プラットフォームスイッチングという言葉が言われ始めたのが数年前ですから、言葉ができる20年以上前から、考えられていたというのが凄いと思います。しかも、30年間モデルチェンジしていません。ラインナップが増えているだけで、形そのものはまったく変わっていません。
30年間モデルチェンジしない車があって、それが今見ても古く感じないとしたら、凄いと思いませんか?
話をフィネシアに戻すと、新デザインのインプラント導入のための欠点は、今までの道具の多くが使えなくなることです。ドリルの一部は使えますが、土台の形が変わるので、上の歯を作る時の技巧関連パーツはまったく使えません。道具だけでも、100万円単位の投資になりますので、バイコンインプラントをメインにしようかとも、考えています。

バイコンインプラント CAD/CAMミーティング 2017-7

最後の日に各人10分程度のパワーポイントを作ってきて、発表しました。私は、前回のボストン研修で学んだアメリカ的な戦略的抜歯について調べたことを発表しました。戦略的抜歯とは、その歯だけを診ると、まだ抜歯しなくてもしばらくはかめるけれども、口の中を全体的に見た視点から、もしくは長期的に見た視点から考えて抜歯した方が良いと判断することです。
日本人の歯科医師は、なるべく抜かないで残そうとしますが、アメリカでは抜く傾向にあります。その理由を色々と考えて発表しました。
後からの日本の先生方とみんなで話し合った結果、大きな理由ふたつにまとまりました。
一つ目が、大きな虫歯になると神経を取らないといけなくなりますがアメリカは高額で1本の根につき10万円なので、大臼歯(3根)だと被せ物(約10万円)まで入れると約40万円になります。前歯(1根)でも被せ物(15万円)まで入れると25万円になってしまいます。大臼歯ならインプラントの方が安くなってしまいます。もちろん、3本をつなげるブリッジだと、もっと高額になってしまいます。簡単に言うと「神経を取って残すより抜歯してインプラントにした方が、値段が安い」ということです。
ちなみに、日本で保険ですると窓口負担は1本3000円から6000円くらいです。日本の保険治療は格安です。
二つ目の理由は、簡単に言うと「アメリカ人は根の治療が嫌い」らしいです。基本的に不器用なので治療回数がかかりますし、大きく口を開けておく事があまり好きではない。大きな指を入れられて面倒なことするよりも、早く抜いてインプラントにした方が簡単であるという理由もあるということでまとまりました。
最後に修了証書を頂きまして、研修は終了しました。

バイコンの付属病院にいらっしゃる平山先生には、大変にお世話になりましたので、最後の夕食は、日本の先生方で慰労会をしました。Union Oyster Houseというどんなガイド本にも絶対に載っているコテコテの観光客用シーフードレストランです。ケネディー大統領もよく通っていて、いつも座っていた席が残されています。美味しかったですが、やや高いので地元の人は行けないそうです。

こんな感じで研修は終わりました。ありがとうございました。もう、来年の日程が決まったそうで、2018年6月24日から7月1日となりました。明日帰国してまた、月曜から診療にがんばります。患者様には長い間不在でご迷惑をおかけしました。日々、進化している最新最善の診療をこれからも提供していきたいと思っています。

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