多くの患者様を治療して思うことがあります。来院されるすべての患者様に健康になってほしいのはもちろんですが、私たちは「綺麗になってほしい」とも思っています。
せっかくがんばって治療を受けてもらっているので、患者様には治療が終わったときに「綺麗になった!」と喜んでほしいのです。
白くて綺麗な歯は素敵なのですが、1つだけ欠点があります。それは価格です。自費治療は保険よりもいい材料を使って、時間・手間もかけるので、見た目もいいし、長持ちします。
しかし、「いいものだとは思うけど、やっぱり高いな…」と感じる患者様が多いのは事実です。
「多くの患者様に綺麗になってほしい。喜んでほしい」
「これならやってみようと思えるリーズナブルな価格で、なんとかできないか…」
そんな長年の思いが通じ、満を持して最新の歯科専用CAD/CAMを導入いたしました。わかりやすく言うと、「院内でコンピュータ技術を応用した詰め物・被せ物の作成」ができるようになりました!
これまでの治療はすべて型どり(印象)をして、技工所さんに送り、完成した詰め物・被せ物を患者様のお口に合うように調整してからセット完了という流れでした。しかし、「セレックAC」の導入によって、症例によって型どり不要になり、患者様の負担が減ります。つまり、
という流れになり、すべて院内で完結できます。さらに、精密な機械で詰め物・被せ物を削り出すため、ほとんど調整が必要ありません。だから、これまでより時間・手間が少なくなるので、患者様への負担だけでなく、費用も安く押さえられるのです。
実は、10年ほど前にもこの機械を導入しようと検討したことがありましたが、見送りました。まだ機械の精度が悪く、納得できるレベルに達していなかったからです。
しかし、医療技術は日進月歩。だんだんと性能を上げて、「これなら多くの患者様に満足してもらえる」というレベルに達したのです。
ちなみに、セレック自体は25年の歴史があり、安全性が高く、アメリカを始め海外では標準治療になっています。
とはいえ、すべての患者様に提供できる治療法ではありません。むし歯の大きさ、お口の状況、生活習慣によって、セレックACによる詰め物・被せ物をお作りできない場合もあります。
場合によっては保険治療をオススメする場合もありますし、患者様が希望するお口の状態を実現するために他の自費治療をご提案することもあります。
どのような治療法にせよ、しっかりとご説明し、患者様の選択を尊重いたしますので、ご安心ください。
たしかに、他院ではより低料金のセレックを行っているところがあります。しかし、多くの医院では、ブロックを削りそのまま研磨して装着しています。当医院では、美しさにこだわるため、釜に入れて焼き、細かい色の違いまで再現できるようにしています。
また、より歯が長持ちするように、なるべく歯質を削らないで済む特別な土台を使用して被せ物を作っています。一言でいえば、他院との違いは、ドクターの診療経験の豊富さからくる、手を抜かない治療です。当院は一般歯科、矯正歯科からインプラントまでほぼすべての症例を扱えます。セレックの良さを最大限に引き出すようなトータルな治療にこだわっています。
1~2本で簡単な場合は可能です。神経も取ってあり、根の治療も完全で土台もしっかりしていれば、その日に入ります。ただし、一般的には根の治療やしっかりした土台を入れる処置が必要ですので、1日の施術はおすすめしていません。
また、かぶせる冠を作る際にも、当院では歯科医師による設計・チェックを重視しているため、最低でも数日の間隔を空けています。よりよい治療をご提供するため、ご理解・ご了承いただければ幸いです。
まずセレックは金属を使っていない詰め物・被せ物です。そのため、金属アレルギーの心配はありません。それが大きな違いです。また、色も白くできるので、金属の被せ物より見た目は格段に良くなります。
メタルボンドは金属フレームを使用するので歯肉が下がりやすく黒ずみが目立ちます。
また溶け出した金属も歯肉を黒くみせる原因となります。
オールセラミックなら年数が経っても歯肉が下がりにくく、美しさを保てますので、早めの交換をおすすめします。
治療の説明
色や形をできるだけ自然な歯に近づけます。
主な副作用(リスク)
咬合時痛・冷温水痛などを生じる場合があります。セラミック・仮歯が欠けたり外れることがあります。
費用
1本あたり 56,000円~66,000円
良く質問されますが、一概には何年とはいえません。影響する因子として、神経の有る無し・土台の種類と形・被せ物を支えている根の状態・根を支えている歯肉の状態・咬む力の強さ・咬む力の右左のバランス・歯ぎしり・歯並び・食習慣等の総合的な結果として、被せ物の耐用年数が決まります。個々の歯の条件によって違います。
平均的には、十五年~二十年の間と思います。でも、稀に十年のことも有れば三十年の事も有ると思います。
五年で使えなくなりそうなら、最初からセラミックの治療はお断りして、保険でできる範囲の治療をおすすめしています。ものすごく大雑把にいえば、保険の金属が五~七年でセラミックがその三倍の十五年~二十年くらいだと思います。
セラミックとは陶器ですから割れることも有ります。しかし、普通に咬んでも割れることはありません。理由は硬い歯と一体になるくらい強く接着しているからです。実は、接着剤の研究開発が進んだおかげでセラミックの歯が可能になったのです。
ではどんな時に割れるかと言うと、人の天然歯が割れるような強い力がかかった時です。人の天然歯もセラミックもと同じと考えてください。
また、ハイブリッドセラミックと呼ばれるものが有りますが、これはセラミックではなく、プラスチック樹脂にセラミックの粉を混ぜただけの物ですので、とても割れやすいですし、また変色します。
歯ぎしり・歯のくいしばり等の習慣の有る方が、通常のセラミックを入れると割れる事があります。歯ぎしり・歯のくいしばりが有る時は、ジルコニアという非常に硬い材質のセラミックが有り、それなら割れません。ただ少し不透明ですので、前歯にはお薦めできません。
下の表も参考にしてください。ジルコニアは、硬すぎて咬み合う歯の方を傷める可能性もあるので、ナイトガードというプラスチックのクッション材を装着して就寝される事をお勧めします。
素材の種類 | 曲げ強度 |
---|---|
ジルコニア | 1100 |
ジルコニア強化セラミック | 420 |
ガラス系セラミック | 360 |
長石系セラミック | 150 |
ハイブリッドセラミック | 130~220 |
ヒトの歯(エナメル質) | 85 |
現在の保険制度では、小臼歯(前から4番目と5番目の歯)に限っては、ハイブリッドセラミック冠が認められています。今後6番目にも適用される可能性もあるようです。前歯と大臼歯には今のところ保険適用はありません。
ハイブリッドセラミック冠は、プラスチックにセラミックの粉を混ぜたもので、割れたり変色したりします。また、すり減って表面に傷が入ると汚れが付きやすくなり歯周病・虫歯の原因となります。名前では、セラミックと言いますが、本来のセラミックではありません。
手軽に白くできるという点ではメリットがありますので、人気があります。4~5年程度での交換をお勧めします。
結論からいえば可能です。
詰め物の場合と被せ物の場合で分けて説明させてください。
詰め物の場合
金属の場合とセラミックの場合では、歯の削り方が違いますので、最初からセラミックにした方が、歯を削る量が少なくて済みます。最初から銀歯が入っている場合も同じですが、銀歯をセラミックにすると削る量が増えます。
被せ物の場合
一般に神経を取った歯に被せ物にします。最初からセラミックにする場合は、神経を取った後の土台を自費用のチタン製の土台やグラスファイバーを樹脂で固めたファイバーコアと言った長く持てるもので製作します。
しかし、最初に保険ですると、保険の土台をいれます。
後からセラミックの自費にする時には、土台はやり変える事ができません。
なぜなら、土台とは、壊れにくいようにしっかりと作りますから、土台を壊して作り変えると、歯にダメージを与え、かえって歯の寿命を縮めてしまいます。
どちらの場合も最初からセラミックにしておいた方が、歯は長く使えます。
金属アレルギーの可能性がありますが、正確には皮膚科で診断してもらってください。診断が出たら、何の金属にどの程度の反応が有るかパッチテストを受けて頂いて、結果をみてから歯科の治療が始まります。
頻度はニッケル・コバルト・水銀・パラジウムの順に多いのですが、金などの貴金属やチタンでも稀にアレルギーが出る事があります。
治療は、金属を期間をかけて少しずつ外して仮歯に変えていきます。
一度に外すと一時的に症状がひどくなることが有るからです。
症状が消えたのを確認して、金属以外のセラミックやプラスチックで被せたり埋めたりします。
保険の銀歯にすると、また虫歯や歯周病になりやすいですが、その逆にセラミックを選択した事によってまた虫歯や歯周病になることはありません。
もし虫歯になるとしたら、セラミックを被せていない自分の歯の部分がなるかもしれません。
自宅でできる予防法としては、歯磨きはもちろんですが、同時にデンタルフロス(糸ようじ)か歯間ブラシを併用すること。
あとの予防法しては、月に一度か二ヶ月に一度は医院に通って日頃の磨き残しをクリーニングしてもらう事が大切です。
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